佐賀のオフィス

佐賀県佐賀市 事務所 2017年

構造設計:坪井宏嗣構造設計事務所

設備設計:シード設計社 照明計画:LIGHT・PLAN

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佐賀市内にて日々混雑するほど交通量が多い通りの一つ、医大東通りに面する敷地に新築のオフィスを依頼された。同社が経営する既存の文房具兼事務所は残し、駐車場となっている空き地部分に建設する。普段はオフィス家具・事務機器等の事業者向けの商材を扱う商社であり、まちとの接点が業務上あまり無いが、交通量の多い通りに面するため、新築の建設を機に会社の認知度と価値が高まるような、まちに働きかけるインパクトを持った建物が求められた。


予算上の制約もあるなか、まちとの接点となる間口と細長い敷地形状を最大限活かせるような空間構成を目指して計画を進めていった。

構造は鉄骨造とし、門型フレームが各々で地震力を受けることで桁行方向の梁の負担を低減している。同時に、曲面屋根を限られた予算の中で実現するため、梁形状は曲げの手加工が行いやすいL形鋼にするとともに、曲率を一定にすることで加工手間とコストのバランスに配慮している。梁せいは100に留まり、比較的薄身のスケール感で実現させる計画である。


また、柱梁はすべて□-100x100〜150x150程度の部材寸法とし、大スパン部分はダブルコラム及びトラス梁を採用して対応する。

スパンが大きいところはダブルコラムとトラス梁のスタンスを拡げ、スパンの小さい中央部分に向かうに連れてそのスタンスは小さくなっていく。つまり構造の要件が空間構成にも寄り添うような計画としている。